やまめの旬は川岸に山吹の花の咲く頃といわれています。秋の産卵に疲れ果てたヤマメは、冬の雪の下、冷たい水の中では餌も摂れずにじっと春を待ちます。3月のやまめ漁解禁のころになると水も温み始め、猛烈に餌を求めて活動するようになります。こうして春から初夏にかけては、もりもりと餌を食べてさびもなくなり体側のパーマークも五色に輝くようになり、やまめの旬を迎えます。二年以上に成長した尺やまめは、肉質にサケ科特有のサーモンピンクが現れて光り輝くような美しさになります。この頃の三枚に卸ろした刺身はクセもなく最高に旨味がのっておいしいのです。