かわら版『風』
【第36号】
9月議会号 2004年10月発行
発行者 秋本 治 五ケ瀬町鞍岡4615 電話0982-83-2326
■平成16年9月議会
平成16年度、第三回
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第一日目(9月6日)
9:30〜
議員控室で全員協議会
1.議運(岡本委員長)から9月議会の日程と上程案件の説明。
@.陳情・要望書がきている。
・郵政民営化法案の策定に関する陳情書
・林業・木材産業構造改革事業に関する要望書
・教育基本法の改定でなく、その理念の実現を求める陳情書
以上については、担当常任委員会に付託する。
A.
B.
以上は町長から事前の説明がある。
C.平成15年度一般会計及び特別会計歳入歳出決算の認定6件については、議長を除く全員による決算審査特別委員会を設置して審査を行う。
D.他に補正予算4件がある。
2.筆者は、特に次のお願いをした。
「このたびの台風16号でスキー場アクセス道路が被災した。スキー場営業のオープンに間に合わせるためには早急に災害復旧に取り組む必要がある。議会の皆さん方のご協力をせつにお願いしたい。」と。
3.冒頭、議長より議長室に呼ばれて「6月議会で議会広報誌の編集に抗議した件について、広報委員会では収まりがつかないので陳謝して欲しい」旨の要請があった。
この台風被害で大変な時に何をいまさら、と、あきれ返ったが、ここは台風災害で全員の協調が必要な時だと思い、折れて次のように陳謝することにした。
・6月議会で広報誌の編集に対して抗議したことは舌足らずであったのでお詫びする。
・これから、原稿締め切りに間に合わせるように努力する。
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10:00〜本会議
開会
■日程第1 会議録署名議員の指名。
4番坂本亀十議員、5番橋本進議員。
■日程第2 会期の決定
本日から9月28日までの23日間とする。
■日程第3 諸般の報告
@行政報告
町長より台風16号、18号による被災状況の報告。
・9月30日午前10時30分に災害対策本部を設置した。
・40世帯、147人が非難した。
・9月1日には災害調査班を設置して調査を継続中。
・9月3日、西臼杵支庁へ出向いて協力を要請した。
・9月9日、議長と県へ出向く予定にしている。
A議長報告(陳情要望案件)
・郵政民営化法案の策定に関する陳情書については、総務常任委員会に送付する。
・林業・木材産業構造改革事業に関する要望書については、農林建設常任委員会に送付する。
・教育基本法の改定でなく、その理念の実現を求める陳情書については、文教厚生時容認委員会に送付する。
(※以上は全員異議なし)
■日程第4 議案第38号
監査委員の選任同意について
(監査委員小方輝篤氏除斥で退席)
町長 提案理由の説明。
小方輝篤氏を再任したい。任期は、本年9月18日から20年9月17日まで。
※採決 全員起立賛成
(小方輝篤氏除斥を解き着席)
■日程第5 議案第39号
町長 提案理由の説明。
藤岡富生氏を再任したい。任期は、本年9月26日から20年9月25日まで。
※採決 全員起立賛成
■日程第6 議案第40号
平成15年度
■日程第7 議案第41号
平成15年度
■日程第8 議案第42号
平成15年度
■日程第9 議案第43号
平成15年度
■日程第10 議案第44号
平成15年度
■日程第11 議案第45号
平成15年度
以上6件については、提案理由の説明に留める。(決算の認定については決算審査特別委員会を設置して審査を行う)
■日程第12 議案第46号
平成16年度一般会計補正予算について
・30,262千円を追加して総額3,847,494千円とする。
・主要な歳入
地方交付税86,938千円、国庫負担金△37,739千円、県負担金△21,374千円、五ヶ瀬ハイランド配当金4,800千円、町債7,600千円。
■日程第13 議案第47号
平成16年度
・国民健康保険準備積立基金繰入19,748千円、他。
■日程第14 議案第48号
平成16年度
・過疎対策事業債10,200千円他。
■日程第15 議案第49号
平成16年度
・一般会計繰入金8,866千円、他。
以上4件については、提案理由の説明のみに留める。
以上で散会 11:00
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11:30〜全員協議会
・決算審査特別委員会を設置する。
・委員長は甲斐学議員、副委員長は白滝増男議員とする。
・補正予算は、8日に審議採決する。
以上で散会。
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第二日目(9月8日)
9:30〜
議運報告
・決算承認は、一括質疑。
・決算審査特別委員会は、議長発議とする。
・補正予算は本日採決。
・一般質問通告は3件のみ。本日まで可とするので検討を。
・10日に災害地調査を行う。
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10:00〜本会議
開会
■日程1〜6、議案第40号から45号までの決算について一括質疑。
※質疑者なし
■日程7 議長発議
・決算審査特別委員会の設置
※全員異議なし
・正副委員長の指名
委員長は甲斐学議員、副委員長は白滝増男議員とする。
※全員異議なし
・決算審査特別委員会に付託
※全員異議なし
■日程8 議案第46号
平成16年度一般会計補正予算について
※採決 全員起立賛成
■日程9 議案第47号
平成16年度
※採決 全員起立賛成
■日程10 議案第48号
平成16年度
※採決 全員起立賛成
■日程11 議案第49号
平成16年度
※採決 全員起立賛成
以上で散会 10:08
(この間わずか8分、災害対策に時間を使ってもらいたい配慮があった。)
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■決算審査特別委員会
9月9日
09:30〜11:45 財政課所管
13:00〜15:20 教育委員会所管
15:30〜16:30 税務課所管
9月13日
09:30〜10:45 総務課所管
11:00〜11:35 出納室所管
11:40〜12:00 議会事務局所管
13:00〜15:40 企画商工課所管
9月14日
09:30〜11:30 住民課所管
11:35〜12:00 町長報告
スキー場の復旧について
・町内全般の災害を県に上げるため全力で取り組んでいる。
・9月3日には支庁へ、9日には県へ出向いた。
・重機を上げて迂回路からの復旧をすべきという意見については、10日に支庁で打ち合わせることにしている。
・迂回路については、必要と思われるので災害の仮設道として県に認めてもらうようお願いしたい。
・現場では五ヶ瀬ハイランドの二人の職員が作業をしている。
・九州電力にも昨日出かけて仮設でも通電できるようお願いした。
・旧国道を利用した迂回路は、職員が調査したところ松の平で2箇所大きく崩壊していることが分かった。その奥については、まだ分からない。
・スキーセンターの屋根も一部破損しているので仮設道を整備して早く取り組む必要がある。
質疑
甲斐総務常任委員長 今度の災害は、町内全域に及んでいる。すべてが生活にかかっているのだからスキー場だけを特別扱いにしてもらっては困る。
町長 スキー場だけを特別扱いはしない。すべてを同時に取り組む。
13:.00〜15:40 福祉課所管
9月15日
10:00〜12:00 建設課所管
13:00〜13:40 総務課より補足説明
@特別職の退職金について
・任期一期毎に支給することになっている。
A防災無線の活用について
・停電時の非常電源は2時間持続するようになっていた。
・自家発電については、調査の結果設置してあった。
・保守点検については、昨年12月と7月に行っている。
・防災無線の知識がなかった。認識不足であった。
13:40〜15:25 病院事務長
9月16日
09:30〜12:00 農林課所管
13:00〜14:20 全般の質疑
以上で決算審査特別委員会による審査終了。
続いてワイナリー関係の特別委員会
ワイナリー次期対策事業について企画課長、農林課長からの説明。
16:10終了
引き続き全員協議会
■議運からの報告
・21日の本会議は、一般質問の後で災害復旧補正予算が追加上程され審議採決する。
・本会議冒頭町長より、行政報告がある。内容は、鞍岡で水の加工工場設置企業に関するものと関
・一般質問について、秋本議員から一問一答方式とするよう要望があった件については、議運で審議の結果、今回は認めないことに決定した。
・議会最終日に執行側と議会の懇談会を計画していたが、災害で多忙のため中止する。
第三日目(9月21日)
9:30〜
■全員協議会
町長から以下の説明あり。
・スキー場への町道災害復旧について、考え方の整理をした。
・第一被災地(鞍の平)は本日から測量に入る。
・迂回路については、災害査定前に応急仮工事で発注する。
・県河川課児玉技師の意見では、3箇所に砂防えん堤を設置する必要がある。
・したがって、今スキーシーズンの営業は不可能と判断した。
・現場の被災状況を見た時、復旧には2シーズンかかると見た。
・今シーズンに間に合わせるには時間が足りない。
・工法は、県の建設技術推進機構と建設技術研究所で検討している。
・いつまで復旧できるかということについては申し上げにくい。
続いて財政課長、農林課長より本日追加上程の災害復旧事業補正予算案について事前説明。主要な内訳は、
@一般会計
歳入
国庫負担金546,911千円、県補助金640,733千円、起債396,800千円。
歳出
農林業関係災害復旧費772,150千円、公共土木施設災害復旧費881,457千円。
A簡易水道特別会計
歳入 国庫補助金5,975千円、起債7,200千円。
歳出 工事請負費他13,175千円。
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10:15〜本会議
開会
■日程第1 行政報告
町長
・9月9日にヤナセ緑化株式会社と飲料水加工工場の調印式を県庁で行った。
・関東地区町人会を設立し発会式を行った。70名出席。
■日程第2 一般質問
1.橋本 進
・自立の具体的な方法を示してほしい。
2.坂本亀十
・財政再建と地域整備について
・Gパークの設備について
・災害に対する備えについて
3.秋本 治
・五ヶ瀬ハイランド鰍フ経営方針について
・災害対策について
4.松岡耕一
・町立病院の運営について
・五ヶ瀬ハイランドの今後について
・台風災害について
以下、秋本の質疑の詳細を掲載。
――――――――――――
議長 次に2番、秋本治君ご登壇願います。
秋本 2番、秋本治でございます。先ずは、先般8月30日に本町を襲った台風16号、及びその一週間後に再び襲った台風18号により本町の多くの方々が甚大な被害を受けられました。被災された皆様には心よりお見舞いを申し上げ、一日も早い復旧をお祈りしたいと存じます。
さて、通告に従い一般質問を行います。先ず、五ヶ瀬ハイランド株式会社の経営方針についてでございます。
本年6月から、スキー場及び宿泊施設の木地屋、それに特産センター等の運営委託を行っている五ヶ瀬ハイランド株式会社は、雲海酒造株式会社が経営から撤退され、本町の単独経営になりました。
この方針は、7月16日の全員協議会の席上で町長から報告があり、突然の決定で驚きましたが、基本的には正しい選択であったのではないかと思ったしだいです。この点については、町長の決断に深く敬意を表したいと存じます。
スキー場は、町民のスキー場でありますから、町民が等しく都市と山村の交流の拠点となるよう運営し、公の施設の本分でありますところの町民の福祉向上のために大きく活用しなければならないと思うからであります。
今後は、町の総力を挙げて経営の再構築を図らなければなりませんが、新たな社長となられた町長から五ヶ瀬ハイランド株式会社の経営方針について、その課題は多岐にわたるものと思いますが、ご説明頂きたいと存じます。
次に、災害対策についてであります。去る8月30日の台風16号と、相次いで襲った台風18号については、冒頭述べましたように、本町に多大の損害を与えました。町長も、町民の生命や財産を守るために日夜懸命のお働きで、さぞかしご心労であったことであろうとお察し申し上げます。そこで、この災害対策についてお伺いしたいと存じます。
先ず、一番目に被害の実態についてお伺いしたいと存じます。台風16号からすでに3週間になりますので、かなり詳しい調査結果がでているのではないかと思われます。
次にこの災害は、当然国の激甚災害に指定されるものと思いますが、その指定の見通しについて伺いたいと存じます。また、被災者への支援が必要であると存じますが、どのような措置を考えておられるのか伺いたいと思います。
それから、なんと申しましてもスキー場へのアクセス道路の被害が最も深刻であります。12月11日のスキー場オープンに間に合わせるためには、通常の復旧工事ではまったく及ばないものと思います。即刻、仮設工事等による復旧作業を開始し、英知を結集して、夜を徹してでも突貫工事で取り組むという意気込みが必要であろうと存じます。
ところが、先ほど、議員控室においての全員協議会の席上、「今年のスキーシーズンは見送る」というような説明でございました。非常に残念でございます。
スキー場は
まさに今、
これによって大きな影響を受ける関係者に対してどのような方策で臨まれるのか。遅れてでもなんとかオープンをめざすというお考えはないのか、町長の決意の程をお伺いしたいと思います。
また、台風襲来時に、風速や雨量の情報、災害の情報、避難場所の情報、避難勧告等、防災無線の活用に問題はなかったのかと思うのであります。このたびの台風接近でとられた措置はどのようなものであったか伺いたいと思います。
以上、質問が多岐にわたって恐縮ですが、特に今回は、
町長 議長。
議長 はい、町長。
町長 町長です。秋本議員のご質問について、それぞれ項目ごとに答弁をさしていただきます。
先ず、五ヶ瀬ハイランドの経営方針に付きましてでございますが、今回の決断についてご理解を賜りましたことについて厚くまずは御礼を申し上げたいと思います。
その席でも申し上げましたとおり、雲海酒造さんと運営を行ってまいりましたこの6年間、ご案内のとおり経営については、さまざまな対策を打ちましたけれども、好転をしたわけでございます。したがってこの6年間に培いました人員配置、或いは委託料の見直しなどの経営ノウハウにつきましては、しっかりと堅持するというのが先ずは基本だろうと思っています。
但し、議員もおっしゃったとおり私は足らざる分も確かにあったというふうに、再建に汗を流す状況の中では、ある意味まさに町民のためのスキー場という部分について、方策として手薄の部分もあったんじゃないかなあという気はしております。
したがってスキー場のみならず、特産センターもございます。そういったことも含めて更に、地域に根ざした運営というものをいかにやればいいかということに関しては、心がけて参りたいなあと思います。
いろんなお知恵を拝借しながら、まさに町民の皆さんが、私たちのスキー場だと思っていただけるようなスキー場に今回改めて生まれ変わることができるかどうかがポイントだろうというふうに思っているところであります。
それに向けては、今日は、私どもの社員も全員傍聴をしているようでございますけれども、社員の皆ともちゃんと腹を割って、思いをひとつにしてですね、頑張ってまいりたいなあと、そのように思っているところであります。
ただし、新たな体制についてでございますが、今回職員の採用を予定しておりますけれども、これは、まだ、雲海酒造から出向してもらっている職員の代わりを早く引き継ぎたいということでの採用でございます。責任者等については、私自身、この人だということを決めて交渉しているところでございますが、まだ最終的な結論、合意に至っておりません。
スキー場についても、今シーズンの営業は断念せざるをえないという状況でございますので、そのことも踏まえて過剰な人員配置、対策等についてもどうしたものかということも踏まえて、今お願いしたいと思っている人とも協議を進めてまいりたいなあと思っているところであります。
社員の皆さん方にもご心配をかけているところでございますけれども、そういった状況が出来上がれば、まさに一体となって現場も頑張っていただけるような体制になると考えているところであります。
次に災害対策についてでございます。被害の状況につきましては、建設課関係、農地、農業用施設被害が417箇所、4億6千百万円、公共土木施設災害が133箇所29億2千5百万円となっております。国道関係につきましては、503号線の谷下集落から峠よりのところで道路が決壊、265号線においては、深谷付近で法面の崩壊がございました。
次に農林課所管でございますが、林道14路線43箇所、3億6千4百万円、造林地につきましても、内の口、大石、越次等々大規模な林地崩壊の他、町内あちこちで山腹崩壊や風倒木等がみられる状況でございます。あくまでも推定ですが、被害額は3千万円を超えるものというふうに推定をいたしておるところでございます。
農作物の被害につきましても、水稲や夏秋野菜を中心に速報値で7千3百万円となっているところであります。家屋の倒壊につきましては横通で全壊一棟、興地で裏山崩壊により土砂が家に流れ込んだ被害が1棟ございました。
総務課の方では、更に詳しく被害状況をまとめておりますけれども、基本となる、雑ぱくでございますが主な被害状況についてご報告をさしていただきます。
激甚災害指定の見通しでございますが、これはご案内のとおり激甚災害には、いわゆる本激と局地激甚災害の二つがございます。いずれにしても指定していただきたいと県は当然ですけれども、国へ働きかけをいたしております。局地激甚災害の基準は、十分満たしておるわけでございますから、少なくとも局地激甚災害には指定されるであろうという思いでいるところでありますし、すでに、県選出の国会議員、私どもの地域に関る方々それぞれ個別にお願いをいたしておるところであります。お二人の方からお答えを賜っているところでありますが、ただいま、県選出の国会議員の皆さん方も一丸となって激甚災害の指定に向けて努力をして頂いているところであります。これについては、指定されるであろうというふうに思っていますし、引き続き指定に向けての要請活動については行ってまいりたいと思っているところであります。
被災者の支援でございます。これは、条例に災害見舞金支給規定というのがございます。それにのっとって対処して参りたいと思いますし、従来からもそのようにさして頂いたところでございます。
次に、スキー場へのアクセス道についてでございます。ご案内のとおり、町道本屋敷波帰線の被災箇所については、先週から県の建設技術推進機構、そして、直接的に多くの現場を担当しています建設技術研究所に依頼をいたしまして、災害箇所の査定に向けての申請、今後の工事段取りについての見通し等について協議をしてまいりました。
そして、週末には県の河川課、災害担当の職員も現地に入りまして今後の災害復旧に向けての対策等についての協議をいたしました。これら専門の方々のご意見、私にもありましたが、二シーズン休んでいただければ十分な道路の復旧ができるという、町長としてどう考えるかという内々の打診もございました。
しかし、二シーズン、一シーズンでも厳しいと思っているところでございますので、すくなくとも一シーズンで、来シーズンに間に合うような工法、或いはスケジュールで災害復旧に全力を尽くしたいという話をする中で、本屋敷波帰線の最初の災害箇所については、応急本工事で災害査定前に着工する。
迂回路となります大谷波帰線につきましても、応急仮工事で調査作業等の通行を可能にする、というかたちでの事業着手が今後の全体のスケジュールを考えた時に一番スムーズに、そして、来シーズンへ向けての工事のありようについてスムーズにいくということで結論が出たところであります。
これから、最初の箇所の工法については、もう本日から測量に入っておりますので、それを見た感じで短期間で尚且つしっかりとした工事にして参りたいというふうな協議が今からあるところであります。
議員のおっしゃいました関係する皆さん方の思いというのは当然私どもは感じているところでございます。その方々だけではなくて、今回被災に会われた山林の地主の方々、或いはハウスが飛んだ農家の皆さん方、すべからくそういうお話を頂いています。先ずは、私どもが管理する道路等の復旧に全力を上げると、そういう思いで本日も補正予算を組まして頂いているところであります。
本屋敷波帰線の復旧に関しても県の幹部の方々と連絡を取り合い、或いは支庁の方々とも連携を取り合いながら、県にも幾層もの工事をいっせいに取り入れていただかなければなりません。したがって、非常に、事業を着手するとですね、複層した工事が現場では行われるだろうというふうに思っています。これも、手順よくやらなければですね、来シーズンのオープンにさえ、間に合うかどうかというのが専門家の皆さん方の一致したご意見でございます。
そういったなかで大変残念ですし、せっかく町での再生に向けての新たなスタートを切るという矢先でありましたけれども、私としては、お見えになるお客さん方の安全を第一に、そして次へ向けてのしっかりとした災害復旧というのが町長としての勤めだろうというふうに感じて先の全員協議会で話をさして頂いたところであります。
会社としての結論につきましては、今会期中に取締役会を開催さして頂きまして、今の現状を考えて会社の取締役会としての結論をださして頂きたいと思いますけれども、私としては、町長としてそのように取締役の中ではお話をさしていただくつもりであります。
台風16号でとった措置についてでございます。町の警戒態勢でございますけれども、8月29日、九州に台風が接近した13時30分に情報連絡本部を設置いたしまして、翌30日10時30分に災害対策本部に切り替えました。
消防団の態勢ですけれども30日の午後、消防団に対し待機、連絡が取れるところでの待機の態勢をとっていただいたところであります。
防災無線等で台風接近に伴い随時災害発生の恐れ、或いは気象情報に対する注意、早めの非難を流しまして、警戒を呼びかけたところでございます。
避難につきましては、それぞれ防災無線等の呼びかけに応じていただきまして自主的に避難をされております。16号時には40世帯124名の方が近くのセンター等に避難をされました。
また、避難勧告につきましては、今回初めて台風18号の折に男坂の住宅付近で大規模な土砂の崩壊が起きましたので付近の住民の皆様方20世帯44名の方に避難勧告を行いました。周知につきましては、地元の消防団から直接地元の皆様方に個別に呼びかけていただきまして、避難をしていただいたところであります。以上で答弁を終わらせていただきます。
秋本 議長。
議長 はい、秋本君。
秋本 先ず、五ヶ瀬ハイランドの考え方についてでございますけれども、組織の体制がうまくいくのだろうかという気がしているところでございます。
実は、7月23日(金)の夜に、私は宮崎に出張しておりましたら助役から電話があって、取締役を議長に、監査役を議会の監査委員にお願いしたいので了承をと電話があったわけです。私は、そういうことは、全員協議会で検討しなければならないのではないかと申しましたところ、本日同意を得なければ月曜日の株主総会が開けないということで、何でまたそんな急々にという思いがしたわけです。問題点としていくつか考えられますのでそれについてお答え頂きたいと思います。
先ず、第一点は、町長、助役、議長の3人が取締役で、監査役が議会の監査委員と一般の監査委員で、町の監査委員2名が監査役でございます。役員が最高の執行機関でありますが、この態勢では、役員というのがいわゆる当て職の感がしてならないわけです。企業というのは責任の所在が明確でなければならないのですが、ちょっとそこのところが不明確ではないかと思うわけです。
そこで、議長としての取締役でございますけれども、これは議会の総意として取締役会での発言を求められるのか、或いは議長個人の責任として取締役会の発言を求められるのか、これをひとつ伺っておきたいと思います。
二番目ですが、体制については早急に責任者等を決めるように進めているということでございましたけれども、五ヶ瀬ハイランドは現在も営業を続けているわけですね。これは経営体制が交代した時点で職員構成とか命令系統とか即刻立ち上げるべきではないのかなあと、民間の常識からいいますとですね。
(6月から)今まで組織の命令系統、現場の統括責任者も不明の状態が続いているわけでございますから、企業責任から考えますとちょっと異常事態が続いているのではないかと思っているところでございます。いつ頃を目途に経営体制が構築できるのかですね、明確なところを伺いたいと思います。
それから、三番目ですが、本町の条例では、五ヶ瀬ハイランドに運営を委託し、五ヶ瀬ハイランドは、使用料として木地屋の宿泊施設では、宿泊一人に付210円を、スキー場からは登降リフト料金を、使用料として徴収するようになっておるわけですが、これまで、6年間、雲海酒造が経営される間は使用料を徴収されていないわけです。
今回は、利益が出たということで6千万円を町に寄付されましたが、条例どおりに処理されるべきであったのではないのかと思うのですよ。条例を無視した町政は、あってはならないわけでございます。
今後も使用料を徴収しないのであれば、この条例を残しておくといかんのではないのかと、そうであれば即この議会にでも条例の廃止案を出していただくのが筋ではないのかなあと思いますのでその見解を伺いたいと思います。
それから、四番目ですけれども、五ヶ瀬ハイランドの決算書の提出がありまして、今回は詳しいデータの提出が無かったわけですけれども、営業利益としては、スキー場は19,704千円、木地屋はマイナスの7,273千円、特産センターマイナスの814千円と、スキー場を除く部門はそれぞれ営業損益は赤字なんですね。
で、スキー場の利益で木地屋や特産センターの赤字を補っているというような構造になっている訳です。
これは正しい経営のあり方ではなくて、それぞれを独立採算制にして、それぞれの施設の目的があるわけですから、(目的を達成するための)経営を明確にすべきと私は考えますけれども、町長のお考えを伺いたいと思います。
それから、もう一点は、.木地屋の宿泊施設は、何度も、こういう機会に申し上げておりますが、Gパークの合宿者のみの宿泊施設という説明で開設されたものでございまして、今後木地屋の施設の赤字解消のために町を上げて集客活動を行うということになると、これは、民間の宿泊業組合の施設が崩壊するのは時間の問題となる、というふうに思います。
このような官業の民業圧迫は絶対あってはならないことでございます。これからどのように木地屋を経営されるのか伺いたい。
最期に、雲海酒造の出資金は買い取ると説明がありましたが、現在もそのままのようでありますが、いつ頃どのようにしてそれを実施されるのかお伺いしたいと存じます。
それから、災害対策についてでございますけれども、私は、昨年9月議会でございますが、丁度今から一年前ですね。防災対策のマニュアルを作るべきだと申し上げました。リアルタイムに、時間雨量とか危険情報を出したり、何ミリに達したら避難勧告を出すとか、どの地区は特に危険だから、どこどこに避難するよう勧告を行うとか、そういう基準をマニュアル化して住民に周知すべきだというようなことを一般質問で申しあげましたところ、町長は「それは必要だから住民にわかりやすいように作って周知をする」というようなことを答弁されたかと存じます。
その答弁が実行されたのだろうかという思いがあるわけですね。
いくつかありますけれども、先ほど防災無線を使って周知しましたというお話がありましたけれども、停電時に防災無線の放送がなかった。
その理由を担当課で聞きましたところ、自家発電は防災無線に設置されていたと。停電時に二時間は、蓄電器がもって後は自家発電に切り替えるというようなことになっていた、というようなことですが、その扱い方が判らなかったということですね。
ですから停電時に放送できなかったということがございます。これはですね、停電した時にはどうするんだという、自家発電はどういうふうに扱うんだということをちゃんとマニュアル化して、その扱いをきちんと点検されていれば、こういうことが起こらなかったわけなんですよ。
停電時こそ防災無線の役割は一番大事なんですが、それが十分活用されなかったということでございまして、ちょっとお粗末ではないのかなあと思うわけです。
それから、避難場所の設置についてもですが、鞍岡の場合には学校の体育館を指定していると。そこで避難をされたわけですけれども、テレビも無い、防災無線も無い。家にいるよりもまったく情報が無く非常に不安だったと、家にいた方がよかったという声があります。避難場所には、ちゃんと避難場所の案内板があって、情報をとるところのテレビとか防災無線とかを設置して、こっちに非難してくださいと、そういうのがあるべき姿ではないのかなあと。
そういうのをマニュアル化していく中でこの場合にはこうするんだということが出てくるわけですね。それをおやりになっていなかったのではないかと思うのですね。
それから、先ほど災害対策本部で16号の場合に30日の午前10時30分に災害対策本部を設置したといわれましたが、これは遅いですよね。30日の10時30分というのはもう台風の真っ只中なんですね。そこで避難を勧告しようにもかえって危ないわけです。
こんなに直撃しそうなときには、事前に、前の夜から分かっているわけですから。他町村でも、前の夜から災害対策本部を設置されたりしているわけですけれども、災害が、直撃してきてから災害対策本部を設置されるというのは、ちょっとこれは遅いのではないかという気がいたしますのでその点についてもお答え頂きたいと思います。
それから、災害情報についてですが、どうも情報が外にでていない。16号についても町長は9日に県に行かれたわけですけれども、例えば県の方でも9月1日に民間からの情報でスキー場アクセス道の被害がわかったということをお話されています。
どうも、そういう被害情報が県や民間、町民、或いは町外の人にもですが、マスコミに対しても出されていなかったんじゃないのかなあというような気がいたします。
私どもにも直接いろんな方からメールがきましてですね。最近の県外の方からのメールを一例に、こういう考え方を皆さんお持ちだということで読んでみます。
「今度の災害で周辺自治体のホームページをを覗きましたが本当に住民、外部も含めて、情報の提供を考えているその差の違いに驚きました。椎葉、
都市と山村の交流、交流というのは、情報が一番大事なわけですね。情報から交流は始まるわけで、情報の出し惜しみみたいなところが見られて疑問の残るところなんですが、その考え方についてもご説明頂きたいと思います。
それから、スキー場のオープンを今年は見送るという非常に衝撃的な発言でございますけれども、通常、民間企業であれば、災害の明くる日から重機を上げていって、路面の崩土とか流木を除去して、とにかく通れるようにして仮設でも通れるようにしていくというのが民間企業の常識だと思うのですね。
それが、なかなか、3週間たっても手付かずに放置されているというような状態であるわけですが、9月14日の決算審査特別委員会の席上で町長は、スキー場のことについて、「どこも生活に密接な被害があるためスキー場だけを特別な扱いはできない」ということで、制度事業だけでおやりになろうとされたところに断念しなきゃならないという事態が起こったのではないかなあという気がするわけです。
昔は、林道災害があっても、即、木材でもって仮設の道をつくって復旧していましたし、椎葉では、同じような道路の大きな被害があるところを迅速に通れるようにしているわけで、なぜ五ヶ瀬がそういうことができないのかという思いがいっぱいでございます。
県の建設技術研究所(建設技術推進機構)からこういうふうに言われたからこうなります、じゃなくて、町はどうするのか、どうしたいのかということのリーダーシップ。仮設でもなんとかやって欲しいと町長は県にもお願いしているということでしたけれども、県の方に聞いてみると「仮設は挙がっていないよ」と、通常の災害復旧で如何に早くするかということしかテーブルには挙がっていないというふうに聞いておりましたんですけれども、どうも熱意が足りなかったのではないのかなあと。ま、町長はそれでよいのかわかりません。私は、町長は現場に行くべきだと、スキー場まで。そして、すぐ県の方にも行くべきだと申し上げましたら、「担当課から逐一詳細な情報があがってくるのでそれをもとに判断すればいいんだとおっしゃったんですけれども、通常だと現場へすぐ行って県の方にも飛んで対応するのが当たり前じゃないのかなあと思うんです。
ただ、町長としての立場ではそれでいいのかも知れませんけれども、一方では、五ヶ瀬ハイランドの社長の立場であるわけですね。社長の立場からして町長の対応は非常に疑問が残ると思っているところでございます。
それから最期に、今回のスキー場アクセス道の災害は、カシバル峠の駐車場の埋土が崩落して災害を誘発したものでございまして、埋土の擁壁工事がスポンと落ちている訳なんですが、安定地盤の上に確認して設置されたものかどうかと、そういうことが疑問に残ります。
もうひとつはヤシャブシ等を植えてあるんです。ヤシャブシの種は急速に種がいっぱい広がるんですが、あののり面にも植えてあった。で、ヤシャブシは直根ですから、風の強いところでは、ものすごく揺れる。穴が空くわけですよ。そこへ水が入ってそこからのり面の崩壊が起るということもあるんじゃないのかなあと。
ですから、このことについては原因を調べてですね、風の強いのり面に果たしてヤシャブシはいいのかどうか、或いは、コンクリートの構造物を埋土する時に安定地盤の確認をどのようにするのかですね、そういったことに対して原因を究明して今後の土木技術に反映させることが私は必要だと思っています。この点についてもご見解をお願いしたいと思います。以上です。
町長 議長。
議長 はい、町長。
町長 改めの質問についてお答えいたします。取締役会のあり方、それでいいのかということでありますが、私は、現体制で構わないと思っています。
但し、先ほどから申し上げておりますとおり、まだ現場の、前任者で言えば光井常務に代わる職員が決まっておりません。その方さえきっちり、私はもう、私どもが思っている方がお引受けいただければ、取締役会の中でそういった方を当然私は必要だと思っていますので現場を総括して私たちとちゃんと密接に連絡をするという部分については必要だというふうに思っています。
ただし、その方がまだ、先ほどから申してあげてます通り、最終結論に達していないというとこでございますので、いつごろたちあげるのかというお話でございますが、私としては、できるだけ早く、雲海酒造の3名今出向して頂いています、で、その1名については、今回採用を予定しておりますので事務引継ぎか終わればですね、バトンタッチできると。
ただ、木地屋の接客部門について、あと残る二人、光井さんもまた急きょ来ていただいている状況でございますので、この二人についてもできるだけ私どもで陣容を決めてですね、もう、当っている方は現実的にいるんでありますけれども、ただ、その方々とてまだ今仕事を持っていらっしゃる方もいらっしゃいますので現在の職場との関係とか、若干時間を要しているということですから、できだけ早く我が五ヶ瀬ハイランドの純粋な職員体制に移りたいというふうに思っています。
今のところいつまでですよとはいいづらいですけれども早くその体制は作り上げたいなあというふうに思っております。
議長が取締役になってどういう発言を求めるのかということでありますが、私は基本的に個人の発言だと思いますけれども、議長としては、当然議員の皆さん方の総意をえて発言されるというふうに私は思っています。
私は、増永議長の取締役としての発言を求めますけれども、議長は今までもそうでしたけれども、議員の皆さん方がどういう思いかということも、先般のスキー場の話についても、全員協議会でも問われたわけでございますのでそういったことをまとめて取締役会に臨まれると、今から先もですね、そういった局面があるんであればそうされるであろうと、これは私の推測でございますが、思っているところであります。
使用料の取扱いについてはですね、これもお話した通り、どういう形がいいのかというのは、確かに議員おっしゃっている通りであります。わたしどもも思っているとおりでありますから、条例改正がいいのか、或いはもうやらないということであれば廃止がいいのかということに関しては、ちょっと時間を賜りたいなあというふうに思っています。
スキー場がこういう状況でございますので、使用料のあり方についてはですね、条例に基づいた形でなければいけないというのは、全員協議会の場でもお話しているわけでありますから、どういった形がいいのか、もうなくしてしまってフリーでいいのかということに関しての詰は私どもはまだしていないということですから、いずれにしても現実に即した体制にはしていきたいなあと思っています。
それぞれ独立採算はどうかということに関しては、現時点では私はそのように感じていません。それぞれリンクする部分は多おございますから、職員の皆さん方の配置のありようについても、それぞれ、スキー場がない部分についてはこちらの方でという形も考えておりますので、現時点では、トータルとして運営をさしていただきたいとそのように考えているところであります。
ただし、その中で支障がでるようでございましたら、検討はしていくことはやぶさかではございませんけれども、そのように考えているところであります。
木地屋について、町を上げて誘客していただくと、というお話でありますが、当然お見えになるお客さんに対しては、おもてなしをしっかりするわけでございますから、そういった方々については引き続き木地屋に来て頂けるようないろんな企画、私どもとしても木地屋独自の、チーフともこの前お話したんですが、そういったおもてなし、いろんな企画を組んで、今後きめ細かに住民の皆さん方、或いはお客様に対応していこうということでございますので、民間の皆さん方も私ども以上にそういった誘致の活動をされておりますから、私どもも負けないように木地屋ならではのおもてなしに向けてですね、これから先も社員一同、先ほど言われたように赤字ということになっているわけでありますから、単体では、それの解消に向けて人員の配置もふくめてですね、検討してまいりたいなあと思っているところであります。
出資金につきましては、一般会計からの出資となりますと大変大きゅうございますので、現在としては、五ヶ瀬ハイランドとして買い上げることができないのか、一旦自社株として持つという方策が、一番ベターだろうという感じで今、じゃ株価がどうなるのかと、株券はどうなるのかと、さまざまなこともございますので税理士の先生とも相談しながら、そういうことが可能かどうかということも検討しながら結論を急いでいるところであります。
そう遠くない時期、少なくとも来月いっぱいにはもう、しっかりとお答えを出せるというふうに思いますのでその時は、それぞれに直接お話をさせていただくつもりでございます。目途としてはそのように思っていただいて結構だと思っています。
それから、災害対策、停電時の対応についてはおっしゃったとおりでありますし、防災マニュアルについては、今の現状については、後ほど総務課長からお話させますけれども、ま、対策本部の設置が遅いんではないかという事に関しては、ま、形としてですね、対策本部と私たちは、かたちとしてはそういうふうに言っておりますけれども、警戒としては前の日から職員も泊り込みまして、住民の皆さん方と連絡する、避難についての情報はとり合うという状況で順次とっておりました。
したがってそのことが私どもの対応が遅くなったということにはならないんじゃないのかなあというふうに思っています。
よその町は早く設置していたということでございますが、高千穂、日之影についても当日私どもよりか30分一時間前後はあるかも知れませんが、当日の対策本部の設置であったんではないのかなあと、ま、それがどうこういうことじゃございませんが、私どもとしてはいかに住民の皆さん方をしっかり安全なところに、危ないところであれば避難できるかという対策をとっていかにゃいかんなあということでございます。
また、その情報を出し惜しみしたんじゃないかとおっしゃいますけれども決してその私たちが隠してですね、少しずつ出してどうなる問題でもなんでもないわけでありますから、被害についてはすぐさま調査してその都度、支庁或いは危機管理局、それに出さしていただいています。
現場の方についても、必要であれば建設課長おりますけれども、私どもとしてはいち早く町内把握した上でできるだけ早く災害の報告をしようということで、職員あげてやらせていただいているところでありますので、あえて、私どもから記者発表してですね、何箇所どうしてどうなりましたということは、私どもリリースはしませんでしたけれども、十分県の皆さん方にもですね、リアルタイムに私どもとしては被害の報告、向こうも聞いてみえますので必ず、今どうかという、それに対しては勤めさせて頂いたところであります。
ホームページの議員が紹介されたメールも私も読ませていただきました。確かにおっしゃるとおりだなあと思いますし、その点については、今対外的な情報についてはうちの、この前からご指摘いただいているホームページの問題これありでございますから、そこについては改善してまいりたいなあと言うふうに思っています。
確かに、椎葉、私もその前にあすこは新聞に掲載されましたけれどもその都度復旧の見通しもですね、出されていたということでございます。
但し、私どもとしては町民の皆さん方にはですね、今、どういう状況にあるかということに関しては、情報提供するように努力さしていただいたところでありますが、たしかに、その町外の皆さん方がホームページ等でですね、その災害の状況を知るという手段については、なかったというふうに思いますので、今回の教訓にさしていただきたいと思っているところであります。
本屋敷-波帰線の復旧作業であります。制度事業だけでしか復旧をやらないとおっしゃっていますけれども、あれだけの被害、決して私たちは手をこまねいていたわけではございませんで、私も、スキー場までは上っておりませんが、決壊箇所、被災箇所には、16号の終了した後に助役、総務課長ともども行ってまいりました。その状況踏まえた上で県の支庁長、先ずは支庁関係課の皆さん方と復旧に関する手立てを踏んだわけでございますし、現場としても、その、私共としてもですね、いろんな局面で、民家が孤立しているとか、集落が孤立しているところについては、すぐさま重機を入れて土砂をのける形でその方々の生活をなんとか早くとりもどしたいという形で対応させていただいています。
あすこをしなかったというわけじゃなくて、あれだけの大きな被災でございますから、いかに手際よく復旧に向けて立ち上げるかというのが私共の最大の考える課題だろうというふうに私は感じたところであります。
社長としてどうしたことかとおっしゃいますけれども、社長だからこそ私はいかに安全なスキー場をですね、今後お客様に提供していけるかどうか、そこを第一に考えたところでありますし、ま、のんびりとしとったんじゃないかと盛んにおっしゃいますけれども、ゆめゆめ私はそうじゃないと、但し、そう議員がおっしゃるんであれば、お思いになるんであれば、それまでも否定できる問題ではございませんので、それについて私はなんとも言いませんけれども、これからも、今までもそうですけれど、いかに早く災害を復旧して、今シーズンできないということに関する、いろんなご迷惑をおかけするお客様方或いは皆さん方に対して説明をしていくかと、言うことでございます。
私どもとしては、あの状況で私共が今すすめようとする災害復旧のスケジュールをご覧いただければ或いはお聞きいただければご理解いただけるものとまた、是非ともご理解いただいて次のシーズンに向けてしっかりとした形で、オープンに向けての社をあげての、町を上げての努力を私はしていくべきだというふうに考えているところであります。
カシバル駐車場の擁壁工事についてどうだったのかと言うふうにおっしゃいますけれども、ま、それはその当時として私たちども、それが原因で山腹が崩壊したんじゃないかというふうな話かも知れませんが、当時としてはしっかりした検査の上で工事を容認しているわけでございますので、ま、根入れについてもしっかりされとったんじゃないかなあと、建設課長としてもそういうふうに、崩壊した現場を見る限りそういうふうに思うと、但し、結果的には災害がおこっているわけでございますので、議員がおっしゃったように今後の土木工事のありようとか、そういったことに関してはですね、十分参考にさしていただきますし、あの部分については県の方で災害復旧ということになろうかというふうに思いますが、県の林務部の皆さん方とも十分そういったところについてはですね、意見交換をさして頂くつもりでございますのでご理解を賜ればありがたいと思います。以上です。
秋本 議長。
議長 はい、秋本君。
秋本 五ヶ瀬ハイランドの問題につきましては、それぞれのお考えを述べられたわけですけれども、官業の民業圧迫という意識はまったくないのかどうかですね。お尋ねしたいと思います。
それから、災害対策について、マニュアルをつくるとされていたのが作られていなかったのかどうかはっきりそれはご答弁いただいていません。
それで、避難場所の設置の際にテレビだとか防災無線とかこれをきちっと設置すべきであって、そこらへんを今後どうされるのかですね、お答え頂きたいと思います。
いずれにしても、スキーが今シーズンオープンできないというのはもう大変な問題になると思うのですね。それに対して何らかの対策を、例えばレンタルにしても、一年遅れるだけでもうモデルがだんだん新しくなって取替えにやいかんということになっていろんな問題もでてくるわけだし、災害だからしょうがないだけではなくて、今度は生活がどうなるのかという問題もあるわけですから、雇用にしてもですね、エージェントさんもそうですね。五ヶ瀬ハイランドに予約をいれているわけですからそれを変えにぁいかんし、いろんな大きな影響が出てくると思うんですね、それを何かチームを作って対処されるかどうかですね。何か、特別な対策を講じていただかないと大変な問題だというふうに思っております。
私としては、できればですね、少し遅れてでもいいから仮設でもなんとかオープンさせる。例えば、最初の災害箇所を歩いて渡れるようなことを確保して先ずバスだけ上の方に上げておいて、上と下をシャトルで中継するとか、ま、いろんなことも想定して、ま、検討されたんでしょうけれども、もう一歩迅速に対応して、突貫工事でもやって、少しオープンをのばしてでも何とかですね、そういうようなことが取れないのかですね、できれば私はそういう積極性が欲しいわけなんですけれども、お答え頂きたいと思います。
町長 議長。
議長 はい、町長。
町長 官業の民業圧迫の意識はないのかとおっしゃいますけれども、それは当然経営者として私も、木地屋とかハイランドの社長でございますから、それに向けて努力するというのは当然だと思っています。
何も玄関にいらっしゃるお客さんを連れてきてですね、木地屋に泊めているとかそういう状況じゃない。
我々も我々として民間の皆さん方に負けないような営業努力をしていこうというわけでございます。
決して私達が民業圧迫しているんだとそういうかたちではないと。
そこは競い合ってですね、よその第三セクターと民間の皆さん方もそうやって切磋琢磨しながらやってらっしゃるし、私どもとしてもそういうつもりで、それをやったところでまだ赤字というか私達が一生懸命努力したところでまだ赤字経営が、ま、昨シーズンは、その前は合宿等がたくさん入っていただいてなんとか単年度黒字に持ち込みましたけれども、今回もまたそういう状況にありますので、私どもとしては、私どもができる範囲の努力については、引き続きさして頂きたい。
マニュアルについては、議員おっしゃるように私自身も必要性を感じているのでありますし、その状況についてはですね、現時点でできていないわけでありますが、防災審議会がまた開かれていないと、私どもの町のですね、いう状況でございます。
その段取りは今総務課がやっておるんですが、状況については総務課長の方から答弁をさせたいと思いますし、テレビ、防災無線等がなかったという部分についても、確かに、他の集会施設等については、あるんでありますが、体育館についてはご案内のとおりほんとなかったなあという報告は受けておりますので、そこも含めてこんごの対策についてはですね、情報の提供の仕方等については、教訓として私どもは受け止めているところであります。
スキー場のクローズした場合の特別な対策ということでありますが、それについては、現時点では、特別にレンタルの業者の皆さん方とかそういった皆さん方に対して町として支援をするとかいう考えについてはございません。但し、来シーズンに向けては、話をしていますとおり、なんとかしっかりした形でオープンをしてですね、期待に応えていきたいなあというふうに思っているところでございます。ご理解を賜ればありがたいなあというふうに思っています。
総務課長 議長。
議長 はい、総務課長。
総務課長 総務課長です。防災対策のマニュアルになるところの大元になるものが、いわゆる災害対策基本法によりますところの地域防災計画であります。
本町にあっては、つくつているところでありますけれども、内容的に古いものがございます。そこで今年度、全く全面改定の地域防災計画をつくつておりまして、県との協議もすでに終わっているところであります。これにつきましては、近々防災会議等を開いて公式な場での協議、審議いただいた後、正式なものとして公表公布したいと思っておるところです。
これにつきましては防災全般にわたる情報が記載されておるというものでございまして、これをベースに今後防災対策に当りたいというふうに考えます。
議長 この件について、もし質問がありましたら、この件について。はい、秋本君。
秋本 質問ではございませんが、答弁いただいたことに対して迅速に対応して頂くこと。一年経ってもまだできていないということが無いように真摯に取り組んでいただきたいと思います。以上です。
議長 これで、二番、秋本治君の質問を終わります。
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■追加日程第1 議案第50号
平成16年度
・歳入 国庫負担金546,911千円、県補助金640,733千円、起債396,800千円。
・歳出 農林業関係災害復旧費772,150千円、公共土木施設災害復旧費881,457千円。
※全員起立賛成
■追加日程第2 議案第51号
平成16年度
・歳入 国庫補助金5,975千円、起債7,200千円。
・歳出 工事請負費他13,175千円。
※全員起立賛成
12:40散会
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13:45〜全員協議会
町長より町立病院について説明。
・7月上旬に院長から辞任の申し出があった。
・2度事務長が大学へ行った。
・9月に医局長と会った。
・辞意の意思は固い。
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14:00〜行財政改革特別委員会
助役、総務課長より庁内組織、機構改革について説明を求める。
・組織機構改革については各課係長で構成し、7月から毎週1回検討会を開催している。
・人員については、現在101名、退職者の補充を行わず85名が理想。
16:10 散会。
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第四日目(9月28日)最終日
13:45〜
■全員協議会
議運報告
・議案第40号 平成15年度
・常任委員会に付託された案件については委員長報告による。
・追加日程として
@台風災害の復旧対策に関する意見書
A治山事業に関する継続的財源措置を求める意見書
B治水砂防事業に関する継続的財源措置を求める意見書
以上3件を議運の議員発議で行う。
・その他、動議について
(筆者は、スキー場閉鎖の場合の影響について、独自に試算したデータの表を配布して説明。スキー場閉鎖について議会では十分議論できていないので、本日動議を出して議論したい旨を申し出る。若干名の賛同者があり、追加日程「台風災害の復旧対策に関する意見書提出」のところで動議を出すことにする。)
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14:30〜本会議開会
■日程1〜6、議案第40号から45号までの決算について一括質疑 採決。
※全員起立賛成
■追加日程第1 議員発議第9号
台風災害の復旧対策に関する意見書提出について
途中、以下の動議。
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秋本 議長、動議。スキー場閉鎖の件で質問したい。
議長 只今秋本君から動議が出されました。この動議に賛成の方は。
議長 賛成者なしであります。これにより秋本君の動議は否決されました。
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・委員長報告 質疑採決。
※全員起立賛成
■追加日程第2 議員発議第10号 治山事業に関する継続的財源措置を求める意見書提出について
・委員長報告 質疑採決。
※全員起立賛成
■追加日程第3 議員発議第11号 治水・砂防事業に関する継続的財源措置を求める意見書提出について
・委員長報告 質疑採決。
※全員起立賛成
■町長のお礼の挨拶
15:12 閉会
以上で9月議会は閉会した。
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ドキュメント
スキー場閉鎖の経緯
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9月議会では、突然スキー場の閉鎖が発表され、あわただしくも悔しい思いをした議会でした。その経緯について筆者の記録をもとに構成して掲載します。
9月6日(月)
議会初日
冒頭、町長の行政報告
・台風16号18号により甚大な災害があった。災害箇所の調査を行っている。
・復旧工事に向けて全力で取り組みたい。
・西臼杵支庁にも3日に出向いて支援を要請した。
・9日には議長と県へ出向いて支援を要請する予定。
等の報告がある。
その後、次の要望を行う。
・スキー場の営業が遅れると民宿旅館、レンタル業者、雇用その他に大きな影響が出る。
・迂回路から重機を上げて崩土の除去作業にすぐかかって頂きたい。
・財源は大丈夫か。
これに対して町長は、
・スキー場のオープンが遅れると影響が大きいことは十分承知している。オープンに向けて取り組む。
・調査が進めば、すぐ復旧作業に取り掛かる。
・財源は心配ない。予算は、事業を先行して12月議会で承認を受けることでも議会は理解が得られると思う。
等積極的な姿勢を示された。
9月10日(金)
議会による被災地調査
9月14日(火)11:35〜
決算審査特別委員会の企画商工課所管審査の席上でスキー場復旧について町長の説明あり。
・町内全般の災害状況を調査、すべてを県に上げる作業を続けている。
・9月3日には、西臼杵支庁。9月9日には宮崎県庁に出向いた。
質問
・迂回路から重機を上げて崩土除去を早急に取り組むべきだ。
答弁
・10日に支庁で打ち合わせ、林務課と土木課に分けて、役割分担して調査に取り組むことにした。
・迂回路、仮設道は必要。災害仮設道として県に認めて頂くようお願いしている。
・仮設道は、今週中に方針を決定したい。
・九電には昨日出かけた。仮にでも電気を通したい。
・スキーセンターの屋根も被災している。
・今週中に調査の結果がでるので結論を出す。
以上の説明に対して総務委員長から
・スキー場だけを特別扱いにすべきではない。
・他の被災地も生活に密着した被害がある。
・全部の被災地を同時に早く復旧を進めてもらいたい。
等の発言があり、大部分の議員が同調。
町長は、「スキー場だけを特別扱いにはしない。」と答弁。
9月17日(金)
西臼杵支庁に出向く
支庁長室に支庁長、総務課長同席でスキー場の窮状を訴える。
迂回路について支庁長の見解は、
・迂回路の改修は、県の検討課題としてテーブルにはあがっていない。
・仮設で進めるのは、町の問題。
・迂回路の改修を行うには、別な事業で検討の必要があるだろう。(時間を要する。)
・県にいわれても特別な予算は県もないので災害復旧の制度事業で進めるしかない。
とコメントされた。県は、通常の災害復旧の手続きを早く進めるというスタンスである。これでは、スキー場のオープンに間に合わない。
9月21日(火)
スキー場のシーズン閉鎖を町長が発表。
本会議直前の全員協議会において、議運の岡本委員長から「町長から行政報告がある」と告げられ、議員控室に現れた町長は、次のような説明を行った。
(要旨)
・今年のスキーシーズンは、閉鎖することに決断した。
・宮崎県建設技術推進機構と建築土木技術研究所の調査報告によれば、スキー場の災害を復旧するには2年以上かかるとの報告を受けた。
・県には、できるだけ1年で終わるよう復旧工事を早く進めていただきたいとお願いしている。
・お客の安全を確保するためには、砂防堰堤等きちっと復旧工事を行ってからでなければ危険と判断した。1年間スキー場を閉鎖してしっかりした復旧工事を行いたい。
・これから、取締役会を開き、手続きをとった上で正式に決定する。
以上を本会議直前の全協で説明があったため定刻より遅れて本会議開会。
一般質問通告時には、スキー場閉鎖とは夢にも思わなかったので通告していない難しい質問となった。幸い五ヶ瀬ハイランドの経営方針については通告していたのでそれに絡めてスキー場閉鎖の方針を撤回させるべく質問に工夫をしたが、町長のスキー場閉鎖方針を変えることはできなかった。
9月22日(水)
決算特別委員会における政務調査の日であるが、欠席して、宮崎県商工金融課、観光・リゾート課、スポーツ振興課、及び知事室を訪ね窮状を訴え支援を求める。結果は以下のとおり。
@商工金融課訪問
・民宿旅館及びレンタルショップなど今回の台風災害についてスキー場が閉鎖することによる特別な救済措置はない。
・一般的な災害緊急特別融資制度は利用できる。これは、市町村より被災証明書を発行してもらい、それを添付して金融機関に融資を申し込めば県信用保証協会の保証により低利の融資が受けられる制度がある。
・審査は、保証協会の独自審査。県はこの審査には関与できない。
・被災証明は、本来は事業主の施設の被災を指すが、今回はスキー場の被災証明で認めるようにしたい。
・
・融資のしおりは、旅館組合の会員分を持ち帰り必要な方に説明してほしい。
A観光・リゾート課訪問
・観光政策に大きな痛手である。
・観光面での災害対策としての救済措置はない。
Bスポーツ振興課訪問
・県民体育大会スキー競技については他県での開催は認められない。
・10月20日頃までに、大会ができるかどうかの最終結論を待ちたい。
C知事室訪問
・スキー場閉鎖の件は、ニュースを聞いて知り驚いた。
・閉鎖の影響が大きいのであれば、本当に営業できないのか、再検討したらどうか。
・今回のような特別な災害に救済制度をつくるのはなかなか困難。よって何とかオープンを目指すことのほうが政策としては大切だと思う。
・10月2日学びの森学校の創立10周年記念事業があるので、出かけてスキー場の被災現場も見たいと思っている。
9月24日(金)
東京の全国高速道路建設協議会事務局長より電話あり、
・先般、椎葉の被災地を視察に行った。
・東京には五ヶ瀬の被災情報は無かったのでスキー場の被災は知らなかった。
・スキー場閉鎖のニュースで知り、椎葉のついでにスキー場の被災現場も見た。
・あの災害は、道路公団の技術だと一月でなんとかなると思う。
・行政の手続き等を考えても二ケ月あれば復旧は可能だ。
・第一被災現場についても、施工の早い新たな工法がある。
といわれる。
町の情報とは異なるのに驚いた。
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9月28日(火)
議会最終日、動議が否決される。
本会議の前、議員控室で開かれた全員協議会でスキー場閉鎖の場合の影響について、独自に試算したデータの表を配布して説明。本日の議会の日程にはないので緊急動議を出したいと以下を説明して協力を要請。(このことは、数日前に議長と議運委員長には申し入れていた。)
・スキー場閉鎖の場合7億円もの損失が出るのに議会での議論がない。
・遅れてもオープンできないか再検討し、議会でももっと議論すべきである。
・町長は、どのような資料データを基に判断されたのか知りたい。
・コンサルタントの調査報告は、通常の災害復旧として資料を積み上げたものか、または、スキー場をオープンさせるための調査報告であったのか。
・その軸足をどちらに置くかによって内容が違うはず。
・その両方の工程と工事費用、更には、閉鎖による影響のデータを積み上げて、この三つのデータを比較検討の上、納得のいくような説明をしてもらいたい。
・五ヶ瀬ハイランドが寄付した6千万はこのような時に放出すべきではないか。
以上を議員諸氏にお願いしたところ数人の賛同者を得たので、本会議で動議を出したところ、賛成者が一人も無く、動議は否決された。
議会閉会後町長室に出向いてスキー場閉鎖の場合の影響を試算したデータを渡して再検討をお願いする。
町長は、
・影響が大きいことは十分わかっている。特にやまめの里が一番影響が大きいと思う。
・閉鎖の決定は、県の建設技術推進機構や東京の建築土木技術研究所の報告を受けて県の指導のもと決定した。
・通常であれば復旧工事は2年を要するというので1年で終わるよう申し入れている。
・本日午前、ある業者が工事をやらせて欲しいと申し入れがあった。
など説明がある。
B帰宅すると全国高速道路建設協議会事務局長から復旧工事に関する資料が届けられていた。のり面の新たな工法としてグリーンベンチ工法を開発されている。
資料の主要な部分を以下に転写。
============
ハイランドスキー場の確実な営業開始を実現するために
(一刻も早い復旧事業を展開する方策として)
グリーンベンチ研究会
1.通路の確保
台風16号によって発生した土石流で、壊滅的な被害を受けた町道本屋敷・波帰線は、ハイランドスキー場への唯一の交通路である。その為、同スキー場は今期の営業どころか来期の閉鎖を覚悟しなければならないほどの窮地に立たされている。
町道の被災は、波帰地区の基点部からスキー場まで10箇所ほどが寸断されている状況であり、一刻も早い修復事業に取り掛かる必要がある。しかし、基点部ののり面が大きくえぐられて通行不能に陥っており、上流部の被災箇所に全く近づけない状況である。
基点部ののり面の修復を待って上流側へ展開したのでは、全体の工程に著しい時間のロスが生じてしまう。一刻も早い復旧を実現する為には修復事業を前面展開する必要があり、先ずは「波帰地区の基点部」を迂回して資材を搬入できる体制を早急に確立すべきである。迂回案としては、
@対岸の旧道を補修・強化する。
A現道の山側を切土で仮道を造る。
が考えられるが、本件の緊急性を考えると両案を同時並行して進める必要がある。
2.「波帰地区基点部」の迅速かつ経済的な復旧
スキー場へのお客様を運ぶ時に、ハイランドスキー場への進入を阻んでいるこの基点部の修復は最大の課題である。修復費用に糸目をつけないとしたら、橋梁で通過する案が思い浮かぶかも知れない。しかし、橋梁で通過するとしても、壊れたのり面を放置するわけには行かず、橋梁工事費に加えて斜面修復にも相応の費用がかかることになる。
さらに、橋梁の設計施工に多大の時間を要することになり、ハイランドスキー場の営業開始の見通しは乏しいものになってしまう。コスト及び時間の無駄を省こうとすれば、斜面の修復を第一に置き、確実かつ迅速な斜面安定工を選ぶべきである。その為には、本県で実績を積み、高い経済性と自然への順応性が認められつつある「グリーンベンチ工法」の適応をお勧めしたい。本工法は力学的なあらゆる無駄を省いた上に、間伐材を初め堆砂や流木など多くの自然材料のリサイクルを促進して、地球環境やむ経済活動に好影響を及ぼす働きを有している。
本工法の低コスト・高機能、そして施工の安全性・迅速性を他県に先んじる知見として確立して頂ければ、宮崎の技術立県を願う者として喜びとするところです。
============
このようなリポートの後に、詳細な施工図等送られてきた。電話を入れると
・私の関与している道路公団では、経験に基づけば、道路本体の復旧は方針が決まれば1ヶ月ででもできる。
・御地の工藤興業等の技術は知っているので工藤興業を伴って町長に会った。
・クリーンベンチ工法だと二ヶ月でできる旨を伝えた。
・土地の交渉が困難といわれた。
という。町長のおっしゃった「ある業者」とはこのことであろう。不思議な情報である。(後日、地権者に聞いたところ、土地交渉の話は一切来ていないという。)
9月29日(水)
@西臼杵支庁に出かけ、全国高速道路建設協議会事務局長より送付頂いた技術資料を支庁長に提示してスキー場オープンについて再検討を訴える。支庁長の説明以下の通り。
・スキー場の営業または閉鎖の判断は、町長にある。
・県としては、町長の判断を支援していく。
・仮に営業を再開する目標を持つ場合には、財源の問題が解決できなければならない。
・この資料では工費がわからない。
9月30日(木)
単独で宮崎県庁へ出向く
今回のスキー場への町道復旧工事の調査依頼先である「財団法人宮崎県建設技術推進機構」理事長に面談を求め、調査報告の説明を聞く。理事長は、
・災害復旧の技術的な問題について依頼に沿って調査を行った。
・全国高速道路建設協議会事務局長のリポートや工法は知っている。
・オープンできるかどうかの判断は私どもの立場では申し上げられない。
・財源については、今回の災害復旧の場合、町の負担は実質的に3.3%程度になる。したがって10億の工事でも、3千万台の負担で済むはず。
・仮設道や土石、流木の除去もすべて補助対象になる。
・スキー場の営業可否については、土木部長に聞いてほしい。
等の説明を受ける。
ついで、県土木部長に面談を求める。土木部では、土木部長と河川課課長補佐が応対。
今後の工程とスキー場オープンの可否の判断について土木部長の見解は、
・全国高速道路建設協議会のことは知っている。他の工法でも同じような期間で復旧できる工法もある。
・工程としては、10月の中旬以降早い時期に入札を行う。
・事前着工を認められるので早期に着工できる。
・災害査定のため12月には、スキー場まで4輪駆動車が行けるように復旧する。
・工事は、県で責任を持って行うが、スキー場の営業については、工事中で危険であることから閉鎖の判断を町長がしたと思う。
そこで、つぎの質問をしてみた。
質問 危険とはどういうことを危険と定義づけるのか。答え 土石流の再発等が予想される。
質問 冬季は、雪の中で工事はできないはず。土石流は雨季や台風によるもの。冬季は雪の中で土石流の再発はありえない。
答え 災害復旧は、県土木部で行うが、スキー場の営業か閉鎖かの判断は町長の判断による。
10月2日(土)
知事の現地視察
学びの森学校の創立10周年記念式典があり知事出席。式典開始直前に緒嶋県議から「知事は式典が終わったらスキー場を見に行くことになった。」と耳打ちがある。
式典終了と同時に会場から飛び出してスキー場の町道被災地へ走り知事を待つ。やがて助役と議長が現場に駆けつけた。
まもなく知事が現場へ見え、西臼杵支庁長、
※なぜか町長は10周年記念式典会場にいて現場へ説明に来られない。このような時こそ町長が先頭に立って知事を案内、被災説明と支援を要請して欲しいものである。疑問に残るところだ。
10月6日(水)
県スポーツ振興課より「9月30日午前、町長と議長、副議長が公式訪問として『スキー場の閉鎖を決定した』と県の関係部課に挨拶周りをされた。このため、県民体育大会スキー競技は、今年は中止として予算の修正をしなければならなくなった。」旨の連絡あり。
(万事休す。残念)。
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「風」の考察
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「議会は住民の付託に応えられるか」を考える。
9月議会は、スキー場閉鎖という突然の発表に対してその対応が悔やまれる議会であった。
五ヶ瀬の顔とも言えるスキー場の、営業か閉鎖かの判断が議会では十分な議論ができなかったのである。
論点には次のようなものがあった。
@どのようなデータに基づいて閉鎖を決定されたのか、その判断に至ったデータが示されない。
A町は、復旧に2年かかるというが、ある筋では2ヶ月で復旧でき、しかも工費
が安いという。その内容は図面も示されて確かなものであった。(その工法は県建設技術推進機構でも高く評価されていた)
B復旧工事には、砂防えん堤3本が必要といわれる。そして、砂防えん堤が完成しなければ、危険でお客を通せないという。その考え方に立てば、国道265号線さえも山岳地帯は全面通行止が永遠に続くことになるのではないか。
本当に危険な時は、その時に通行止めにすればよいのであって、雪の中で土石流が発生することはありえない。危機管理の履き違えではないのか。
C閉鎖による影響は、五ヶ瀬ハイランドが7千万円の損害と町からは報告があった。筆者の試算によるとスキー場や宿泊、レンタル等の売上は民間も含めると5億円のお金が落ちないことになり、雇用や材料費等で2億のお金が町民に入らない。合計7億の損失になる。
本町の自主財源は、税収が3億円弱。冬季に7億も減収になるとすればオープンに向けて最大限の努力をすることが、行政の責務ではないのか。
本会議でこうしたことを議論しようと動議を出せば反対されて封じ込められる。一議員の非力さをしみじみ感じた議会であった。
営業か、閉鎖かの議論を深めることが、他の復旧工事に影響を与えることにはならないと思う。しかしながら某議員の「スキー場だけを特別扱いにすべきではない」という発言にすべてが集約されて動いたように思う。
また、緊急に出された災害復旧の補正予算約16億円(内起債約4億)についても、事前の簡単な概要説明のみで、どこをどのように復旧するのかわからないまま、とにかく早く復旧してほしいと上程直後に可決してしまった。
筆者が聞いた県のお話では、このたびの災害復旧事業で町の実質的な負担は、3.3%くらいとおっしゃる。
すると実質的な負担は5千万強のみということになるので4億円の起債(借金)が適当かどうか。手続きや運用手法、基金で立て替え等他の方法はなかったのか。
復旧事業の設計もできないうちに見込みで起債の議決が必要であったのか。
こうしたことに対して果たして議会の対応は十分であったのか、反省しなければならないと思う。
それにしても、不可解なことが多い。例えば、特産品振興会という組織があり、毎年育成補助金が出されているが、平成12年以降は一度も総会を開いていない。盛んにそのことを指摘していたところようやく9月24日に何年分も合わせて決算書を作り総会が開かれた。
観光協会もしかり、昨年は総会も開かれず、監査もないまま、本年指摘を受けてようやく7月2日に2年分の総会が開かれた。両者とも役員の任期もすでに失効しているし、過去の会費も徴収されていない。こうしたことに対して監督責任はあるのかないのか。
民間に任せず何でも抱え込もうとしている体質にも問題があるのではないのか。民間ができることは民間に、というのがニューパブリックガバメントの理念ではなのか。考えさせられることばかりです。
そのほかにも、これまでも掲載してきたように、条例があっても無視した運営がなされていて、それを指摘しても一向に改善されない部分がある。
これでは、議会は住民の付託に応えられていないのではないか。
一議員ではどうにもならず、もはや、皆さんの許しがあるならば責任をとって議員を即刻辞めたい、辞表を出したい。そんな思いに悩まされた議会であった。
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片山鳥取県知事の言葉
自分を守るという見地からも、もっと司法教育に力を入れるべき。
また自立という観点から、市民の皆さんは主役意識を持っていただきたい。市政が悪い、町政が悪いと言われるが、それは、有権者の皆さんがちゃんとした代表選出をしてないということ。特に身近な選挙、自治体の選挙を大切にしないといけない。
それから議員の皆さんには、ぜひ執行部と同調しないでもらいたい。やはり距離を置いて、点検をするという役目を失わないでほしいと思う。
そのためには、議員の皆さんの調査能力を高め、草の根で住民の方から情報を貰うとか、視察等により勉強するとか、自治法で必置義務がある図書館で自ら調査研究するということも大切。これをふまえ、今一度、議会などの図書館の現状とあり方を点検すべきだと思う。
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編集後記
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早、晩秋の季節を迎えました。皆様には、もう「かわら版」の発行は止めたのかと思われる方も多いのではないでしょうか。遅れましたことを深くお詫び申し上げます。
とにかく6月議会は、録音テープ不詳の問題で遅れ、9月議会では、台風災害でリポートどころではなくなり、ようやく本日脱稿しました。
かわら版の体裁も、B4からA4サイズに変更しました。この方が読みやすく、保存にも便利ではないかと思ったからです。ご意見をお寄せください。
それにしても自分の会議録を長々と掲載することが果たしていいのかどうか。議会広報誌で十分伝わらないから止むを得ないと思って書いていますが、本来はすべての会議録をインターネットに載せたり、自由に閲覧できるように公民館に配布したりすると、こうした労力は不要になり、もっと別な仕事に時間が使えます。
町の条例(例規集)でさえインターネットに掲載している市町村も増えています。わが町の例規集は議会の机の中に備え付けられたままです。行政区の公民館長さんたちでさえ、見ることができません。
このかわら版も、会議録に紙数を取られるため、もっと新たな情報を皆さん方にお伝えしようとすると紙数が膨大になり困難です。こんなジレンマに陥りながら書いています。(治)
五ヶ瀬ハイランド (03~04シーズン実績) |
項目 |
総売上金額 |
スキー客の割合 |
売上金額 |
備考 |
スキー場売上 |
347,865 |
100 |
347,865 |
|
|
木地屋宿泊売上 |
34,421 |
30 |
10,326 |
12月〜3月 2883人/8141人=0.354 |
|
温泉売上 |
2,695 |
30 |
809 |
|
|
レストラン売上 |
79,506 |
20 |
15,901 |
|
|
売店売上 |
41,390 |
30 |
12,417 |
|
|
計 |
|
|
387,318 |
|
|
民間 |
民間宿泊施設の売上推定 (13軒 収容人員300人) |
195,500 |
50 |
97,750 |
|
レンタルショップ 5軒の推定売上 |
20,000 |
100 |
20,000 |
|
|
計 |
|
|
117,750 |
|
|
売上合計 |
|
|
505,068 |
|
|
|
|||||
雇用収入 |
スキー場 |
107,612 |
100 |
107,612 |
|
木地屋
(スキーシーズン) |
43,911 |
30 |
13,173 |
|
|
民間宿泊施設(売上×30%) |
97,750 |
30 |
29,325 |
|
|
雇用収入計 |
|
|
150,110 |
|
|
|
|||||
燃料・消耗品費町内調達額推定 |
スキー場燃料費 |
18,113 |
100 |
18,113 |
|
スキー場消耗品費 |
16,925 |
50 |
8,463 |
|
|
民間施設の売上に伴う燃料費・消耗品費 |
97,750 |
15 |
14,663 |
|
|
燃料消耗品合計 |
|
|
41,238 |
|
|
|
|||||
料理材料等仕入 |
スキー場(町内関係20%) |
40,709 |
20 |
8,142 |
|
木地屋(仕入×30%×町内関係20%) |
64,677 |
|
3,880 |
|
|
民間施設(宿泊売上×15%) |
97,750 |
15 |
14,663 |
|
|
料理材料等仕入合計 |
|
|
26,684 |
|
|
|
|
|
723,101 |
|